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トスカからのウエスト・サイド・ストーリー

※皆様のおかげで、本投稿は無事にここまでまで続けることができました。それでは、ごゆっくりお楽しみください。
クレールウインドオーケストラ第20回記念定期演奏会
曲目紹介に代えて その5
―前回は、姫様の素晴らしい諜報能力について触れられていました。侍従どのの色々な作品が気になるところですが…それでは、どうぞ!
「5曲目は…“とすか”じゃな。」
「左様ですな。トスカは伊太利亜を舞台にしたオペラでございます。」
「おお、歌劇のことじゃな。それで、どのような内容なのじゃ。」
「あるところに、歌姫とその恋人である画家がおりました。画家の方が、そこに逃げ込んできた友人を匿うことになるのです。その友人を追うどこぞのお偉いさんが、画家を拷問にかけて居場所を探ろうとする、と。」
「ほう。それは大変じゃな。」
「恋人の歌姫にしてみればたまったものではありません。ついには画家の友人の居場所を白状してしまいます。しかし、欲にまみれたお偉いさんは、画家を解放する代わりに自分のものになれと歌姫に迫り、その返り討ちに遭ってしまう、と。」
「いつの世にもどうしようもない男はいるものだな。歌姫のなかなか勇ましいことよ。」
「ところが、見せ掛けで終わるはずの処刑が画家に対して本当に行われてしまい、追い詰められた歌姫は身投げをしてしまう…といった何とも悲劇的な話でございます。」
「うぬぬ。女子である妾としては身につまされるものがあるのう。何やら不安になってきたぞ…。」
「姫様の身にそのようなことが起きぬよう、某がお守りいたします。」
「おお、達よ。…よろしく頼むぞ。」
「承知しました、姫様。」
―何やら盛り上がっていますが、そろそろ終了の時間になります。
「しまった、肝心の曲について話をしておらぬではないか。これでは、父上に叱られてしまう…。」
「おそらく大丈夫でしょう、我が殿のことですから。“ウエスト・サイド・ストーリー”については、いつものように遊び人の振りをしながら宣伝して回っておられるかと。」
―それでは、姫様と侍従どのによるお話を、これにて終了いたします。本日は、ありがとうございました。
by isseiy2k | 2017-06-09 17:51 | 演奏会